イスラエルのAP通信の長期に及ぶ報道者マーク・ラヴィは、あの国の政治について一つか二つを知るべきだ。だが、彼は今日「イスラエルの労働党」で書いている。与党連合の緊張に関して、もし平和への進歩がなければ我々は止めるだろう、と。
与党連合でタカ派と並んで不愉快そうに座っている穏健な政党の労働党による出口は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の議会での多数派と選挙の力を傷つけるかもしれない。それは何ヶ月間も中東和平努力を中心から取り除くだろう。
この二文は、多くの一方に偏った言葉(「穏健な」「和平努力」)を含んでいるが、本当に注目すべきなのは、ラヴィが同記事の終わりの方で書いていることだ。
ネタニヤフが労働党の13議席に負けるとしても、かろうじてではあるが、彼の議会の多数派は損なわれないままであろう。ネタニヤフ自身のリク―ド党を数えると、彼の連合で5つのタカ派政党は、議会の120議席中61議席を持つ。労働党が去るとしても、小さな多数派だ。
ラヴィは、ここで自分自身と矛盾しているのみならず―政府が落ちるか否か?―他の多数のミスを犯してもいる。手始めに、彼が言及し損ねているのは以下の点である。
- ネタニヤフは4議席で右翼の国家統一連合を与党連合に招待できた。
- 狭い連合はイスラエル政治の規則で、ネタニヤフのような大連合は例外だ。
- 61議席の連合は過去何年間も安定してきた。
- イツハク・ラビンは1993年のオスロ合意で、ちょうど61票で通った。
- クネセトで最大党のカディマ党はリクード党から離れた。ネタニヤフは潜在的に、カディマ党を分裂させて別の10議席を選ぶことができた。
- 新たな選挙が起こるならば、リクード党と提携政党が議席を獲得するだろう、と世論調査は強く示唆する。一つのサンプルとして、ここに2010年12月5日からの世論調査がある。現行の議席は括弧内で示す。
32 [27] リクード党
26 [28] カディマ党
18 [15] イスラエル我が家
08 [13] 労働党
09 [11] シャス党
05 [05] ユダヤ・トーラー連合
03 [03] ユダヤの家
02 [03] メレツ党
04 [04] 国家統一連合
03 [00] ヤイール・ラピッド率いる中道政党
10 [11] アラブ諸政党
算術をすると、今61議席を制御している連合政権は、もしこの数字が正しいならば、新たなクネセトで67議席を制御するだろう。
[コメント]
(1)主流メディアは、かつて信頼できたAP通信でさえ、まさにイスラエルという主題に関して伝える時に誤導している。
(2) 幸いにも、偏見、不完全、不正直なジャーナリズムの事例には、アメリカの中東報道における正確さのための委員会(CAMERA)や「正直な報道」ウェブサイト(HonestReporting.com)がある。(2011年1月3日記)