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トルコを語る
ダニエル・パイプス http://www.danielpipes.org/12453/ Translation of the original text: Talking Turkey 今月初頭に私が乗ったトルコ航空の食事メニューは、「豚肉を含まない」食事選択を乗客に確証した。メニューはまた、シャンパン、ウィスキー、ジン、ウォッカ、ラク、ワイン、ビール、リカー、コニャックを含むアルコール飲料の厳しい選択も提供した。イスラーム法に帰すと同時にイスラーム法を無視するこの奇異さは、今日のトルコにおいて、2002年以来、国内政治で優勢となった(トルコの略語ではAKPとして知られる)公正発展党の理解についての挑戦状のみならず、シャリーア法がイスラームの格別に複雑な公的役割だということを象徴している。 トルコに関する政治議論は、AKPがイスラーム主義か否かを思案する傾向にある。例えば、2007年に私は問うた。「AKPの指導者層の意図は何か?それは…密かなイスラーム主義の綱領を維持し、単にイスラーム主義の目標を偽装することを学んだのか?それとも、実際にそのような目標を放棄し、世俗主義を受容したのか?」 イスタンブールでの最近の議論の間、トルコ人の多くの見解はレジェップ・タイイップ・エルドアン首相にまつわる一つのコンセンサスに到達したと、私は知った。彼のナショナリスト的で独裁的な傾向よりも、イスラーム的な大望に関して、彼らはそれほど懸念していない。 (アルバニア、コソボ、キルギスを除く)他のムスリム多数派諸国からは明確に区別される世俗的で民主主義的な本質のために、シャリーア法を完全に適用することは、トルコではうまくいきそうな目標ではないそうだ。この現実を受容しつつ、AKPは、もっと高潔で伝統的で敬虔で宗教的で保守的で道義的であるよう住民に穏やかに強要することによって、これまでになく大きな選挙支援を勝ち取っているのである。それ故に、ラマダン期の断食や女性の慎ましさを奨励し、アルコール消費を思い留まらせている。姦通を有罪とする試みがなされ、反イスラーム主義の芸術家を告発し、宗教学校の数が増加し、イスラームを公教育のカリキュラムに追加し、大学入試にイスラーム関連の質問を導入した。トルコ航空に関して言うならば、豚肉は既になくなり、アルコールも消えるのは時間の問題だ。
イスラーム法ではなくイスラーム実践が目標なのだと、私の対談者達は言った。手の裁断、ブルカ、奴隷、そしてジハードは重要ではない。サウジ式のイスラームを拒絶するイスラーム志向の中流階級を強化した過去10年間の経済成長の後には、尚更そうである、と。反体制派のある指導者は、イスタンブールの5地区が「アフガニスタンのように見える」と気づいたが、これらは例外である。AKPは、反アタチュルク秩序というものよりも、ポスト・アタチュルク秩序を創り出す野心を持ちつつ、国家を傷つけることなしにアタチュルク国家という反宗教性の逆行を探っていると、私は聞いた。例えば、イスラーム的な法制度を創り出すよりも、むしろ現存する法制度を支配することを求めている。コラムニストのムスタファ・アキョルは、AKPは世俗主義を廃止しようとはしていないが、「世俗主義のもっとリベラルな解釈のために論じている」とさえ述べている。イスラーム志向とバルカンおよび中東支配の両方を賞賛しつつ、623年続いたオスマン国家をアタチュルクが1922年に終止したことを、AKPは熱心に見習っているそうだ。
このネオ・オスマン志向は、欧州から(アラブ通りのヒーローではあり得ない)中東へと強調が変化することによって、そして、他のムスリム諸国、特にエジプトに対してAKPの政治経済公式を提供することによって、非公式のカリフとして役立とうとする首相の野望のうちに見られる。(ムスリム同胞団が狼狽したことには、エジプト訪問中、エルドアンは世俗主義についてしっかりと議論した。そして、モハメド・モルシがシャリーア法でエジプト人達の喉を叩き付けるのを不審げに横目で見ている。)それに加えて、アンカラはイラン政権が制裁を回避する助けをし、シリアのバシャール・アル・アサドに対抗する反体制スンニー派を支援している。イスラエルとの騒がしく根拠なき戦いを選び取り、水中ガス発見を巡ってキプロスを威嚇し、バングラデッシュのイスラーム主義指導者の裁判に干渉さえした。
「国家の中の国家」特に軍隊の士官団の策略に勝って、2011年半ばには、多くのトルコ人達がイスラーム化よりも独裁制を恐れるところまで、公正発展党はますます権威主義的な特色を採用した。彼らはエルドアンを「権力に酔った」と見ている。陰謀論と盗聴を基盤として反対派を収監し、裁判を実演し、テレビのソープ・オペラの衣装を抑圧すると威嚇し、国に個人的な好みを押しつけようとし、反セム主義を醸成し、政治批判を押さえつけ、彼に抗議する学生達に対して実力行使を正当化し、マスコミ会社を巧みに扱い、司法組織に圧力をかけ、権力分離の概念を叱責している。コラムニストのブラック・ベクディルは、彼が「トルコの選ばれた社会工学者だ」と揶揄している。もっと険悪なことに、他の人達は、何十年も権力に留まっている傲慢な擬似民主主義者ウラディミール・プーチンに対するトルコの回答になっていると、彼のことを考えているのだ。 2011年半ばになって初めて軍隊の監視から自由になり、エルドアンが自分の夢の達成とシャリーア法の十全な施行に向けて、彼(あるいは後継者)にとっての充分な独裁権力を恐らくは勝ち取るだろうと、私は考えている。 2012年12月26日追記:トルコ航空(略語THY)に関する幾つかの格外事実:
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